暑い季節にはエアコンが欠かせませんし、食料の保存には冷蔵庫や冷凍庫が不可欠です。

しかし、これらの製品にはフロンガスが使われている可能性が高いです。これらの機器を廃棄する際には、フロンガスの回収が必要です。

しかし、なぜフロンガスを回収する必要があるのでしょうか。

既にその理由をご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、フロンガス回収は環境保護の観点から非常に重要なことなのです。

今回は、産業廃棄物処理の専門家の視点から、フロンガス回収の重要性とその処理方法について詳しく説明します。

このコラムを読むことで、フロンガス回収の重要性以外にも産業廃棄物についても理解が深まりますので、ぜひ最後までご覧ください！

 

産業廃棄物とは？

 

はじめに産業廃棄物について概要をお話します。

産業廃棄物とは、産業活動に伴って生じた廃棄物のうち、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律（廃棄物処理法）」で定義された20種類の廃棄物のことを指します。この産業廃棄物の処理は、都道府県知事から許可を受けた産業廃棄物処理者に委託して処理をする必要があります。

産業廃棄物は、環境汚染や健康被害、生態系への悪影響などの原因となるため、適正に処理することが重要です。

また、産業廃棄物には量に関する規定がありません。そのため、排出量が少なかったとしても必ず適正な処理方法で処理しなければなりません。

 

「廃棄物の処理及び清掃に関する法律（廃棄物処理法）」とは？

 

廃棄物処理法は、廃棄物の排出抑制と処理の適正化により、生活環境の保全と公衆衛生の向上を図ることを目的とした法律です。産業廃棄物を排出する事業者は、その処理・保管・運搬などについて、廃棄物処理法に基づく各種基準を遵守しなければなりません。廃棄物処理法は、昭和45年（1970年）に制定され、今日でもなお、廃棄物問題の解決に向けて重要な役割を果たしています。

産業廃棄物の排出事業者は、自らの責任で処理しなければなりません。処理できない場合は、業者に委託することができます。委託の際には、委託基準に則った契約を結び、マニフェストを使用して管理する必要があります。

廃棄物問題は現在もなお深刻な問題であり、廃棄物処理法の更なる充実が求められています。そのためには、私たち一人一人が、廃棄物の排出を抑制し、適切に処理することが必要です。

フロンガスとは？

 

フロンガス、正式にはフルオロカーボンは、炭素とフッ素からなる安定した化合物で、エアコンや冷蔵庫などの冷却装置に使用されています。

しかし、フロンガスはオゾン層を破壊する性質があり、環境に深刻な影響を及ぼします。そのため、2001年に「フロン回収・破壊法」が施行され、適切なフロンガスの取り扱いが義務付けられました。また、近年では「フロン排出抑制法」に改正され、フロン類の製造や廃棄が段階的に制限されています。

 

オゾン層の破壊とその影響

 

オゾン層は地球を有害な紫外線から守る重要な役割を果たしています。しかし、フロンガスによってオゾン層が破壊されると、紫外線が直接地表に届き、皮膚がんや白内障、免疫機能の低下などの健康被害を引き起こします。また、フロンガスは温室効果ガスでもあり、地球温暖化の原因ともなります。したがって、使用済みのフロンガスを大気中に放出せず、完全に回収し処理することが不可欠です。

 

フロン排出抑制法について

 

「フロン排出抑制法」は、もともと「フロン回収・破壊法（特定製品に係るフロン類の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律）」という名称で、平成14年4月1日より施行されました。フロンはオゾン層を破壊し、地球温暖化を引き起こすため、大気中に放出することを禁止し、機器の廃棄時に回収、破壊処理を行うことを義務付けた法律です。平成27年4月に旧フロン回収・破壊法が改正され、「フロン排出抑制法（フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律）」が施行されました。

 

第一種特定製品とは？

 

「フロン排出抑制法」により定められた「第一種特定製品」には、業務用エアコンや冷蔵・冷凍機器、自動車・船舶・航空機の輸送用機械に搭載されている冷蔵・冷凍機器、自動販売機などが含まれます。これらの製品はフロンガスを含んでおり、その回収が義務付けられています。

 

フロンガスが含まれている製品

 

フロンガスは、日常生活で使用するさまざまな製品に含まれています。例えば、業務用エアコン、業務用冷蔵庫・冷凍庫、冷蔵・冷凍ショーケース、除湿器などです。

家庭用のエアコンや冷蔵庫・冷凍庫は「特定家電」に該当するため、リサイクル券を発行し、各メーカーが適切に処理します。

 

フロンガスの有無の確認方法

 

フロンガスが使われている製品の確認方法について説明します。製品の側面や背面には、製品の名称や仕様が記載されたシールが貼られており、取扱説明書にも記載されています。

フロンガスが使用されている製品には、「冷媒ガス」、「フロンガス」、「R-12」、「R-134A」、「R-22」などの表示があります。また、平成14年4月以降に販売された製品には、フロン類の回収の有無が表示されています。

 

フロンガス製品の処理の仕方

 

フロンガス製品の処理方法は大きく2つあります。

 

1つ目はフロンの直接回収を依頼し、機器本体は別業者に引き渡す方法です。

フロンを直接回収するのは「第一種フロン類充填回収業者」にフロンガスを回収してもらいます。フロンガスだけを回収した後に、廃棄物処理業者やリサイクル業者に依頼をし、機器を回収するという方法です。

 

2つ目は第一種フロン類引渡受託者、すなわち産業廃棄物処理業者やリサイクル業者などに製品ごと引き渡すという方法です。これは、フロン回収と機器の回収をまとめて行ってくれるので一石二鳥なやり方です。

 

悪徳な産業廃棄物処理業者を見極める方法

 

産業廃棄物処理業者に依頼する際には、その業者が悪徳業者かどうかを見極める必要があります。

 

①産業廃棄物収集運搬許可証を持っているか

産業廃棄物を処理するには、「産業廃棄物収集運搬許可証」を持っている必要があります。

この許可証を持っていない状態で産業廃棄物を処理したり運搬したりすることは法律で禁止されています。

したがって、この許可証を持っていない産業廃棄物処理業者は、悪徳業者の可能性が高いと言えるでしょう。

このような許可証を持っていない業者は、不法投棄している可能性があります。不法投棄をした場合、その業者だけではなく依頼した方にも責任が発生してしまうので気を付けましょう。

確認方法としては、ホームページで産業廃棄物収集運搬許可証を持っているかを調べる方法が有効です。

 

②適切な価格設定かどうか

産業廃棄物の処理価格にはある程度の相場があります。

その相場よりも異常に安い場合は要注意です。

異常に安い処理価格設定の背景にあるのは、産業廃棄物の処理を適切に行っていないか、安いと謳っておきながら、あとで別プランで追加料金を請求しようとしているケースが考えられます。

1つの業者だけを見るのではなく、複数の業者で見積りを取って比較するのが悪徳業者に依頼してしまうリスクが少なくなります。

 

③産業廃棄物の処理実績

見極める方法の3つ目は産業廃棄物の処理実績がしっかりあるかどうかです。

実績がきちんとある産業廃棄物処理業者は信頼性が高いです。

依頼する前に情報収集を行い、しっかり実績がある産業廃棄物処理業者を選びましょう。

 

フロン回収におけるジェイ・ポートの取り組み

 

ジェイ・ポートでは、定期的にフロンガス回収の社内研修を行い、従業員の技術向上に努めています。フロンガスの回収は手順や方法を間違えると、漏れや爆発の危険があります。こうした事故を防ぐために、講師の指導のもと、適切な回収方法を学んでいます。お客様にも安心してご依頼いただけるよう、技術とサービスの向上に日々取り組んでいます。

 

ジェイ・ポートのワンストップサービス

 

フロンガスを含む製品の廃棄はジェイ・ポートへお任せください！ジェイ・ポートの魅力はなんといってもフロンガスの回収、破壊、再生をワンストップで行えることです。

フロンの回収を行った製品は断熱材は廃プラスチック類として、外枠や配管などは金属くずとしてそれぞれ処理を行っております。

委託する業者が一つで済むということは、ご依頼するお客様の負担を減らすことができます。

また、ジェイ・ポートは、産業廃棄物処理において、高品質で安全なサービスを提供しています。産業活動で発生した産業廃棄物の処理はジェイ・ポートにお任せください！

わからないことがあればお気軽にお問い合わせください

 

まとめ

 

エアコンや冷蔵庫・冷凍庫の廃棄に伴うフロンガス回収は、環境保護の観点から非常に重要です。適切な処理を行うことで、オゾン層を守り、地球温暖化の抑制に貢献することができます。ジェイ・ポートでは、高品質で安全なサービスを提供していますので、産業廃棄物の処理についてご相談ください。わからないことがあれば、お気軽にお問い合わせください。

 

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