積替保管用マニフェストとは、産業廃棄物管理票いわゆるマニフェストの種類の1つの種類です。

廃棄物処理法では、産業廃棄物を処理する際には、必ず発行することが定められています。

マニフェストには、排出事業者が出した産業廃棄物が、「いつ」「誰が」「どこに」収集運搬して、

「どこで」積替え保管されて、「どこで」中間処理から最終処分といった内容が記載されており、

どのような過程を通ってるのかを追う事が出来る伝票です。

産廃処理にはなくてはならないのが、マニフェストです。

今回は、その中でも特に積替え保管用マニフェストとその記入方法をご紹介いたします。

 

マニフェストに種類がある

マニフェストには、①事業所用②建設用と２種類あります。

また、①には、排出事業場から直接処分場に行く「直送用」、

排出事業場から中継地を経由し、処分場に行く「積替え保管用」と２種類あります。

②は、建設業者さんが使いやすいようになっています。

建設業者だからといって、必ずこれを使わないとダメという訳ではありません。

決まっているのは、産廃処理する際には、必ずマニフェストを発行することです。

さて、直送用と積替え保管用とありますとお話ししました。

一般的に直送用を使用される場面が多いと思います。

 

積替え保管用マニフェストが必要な場合

積替え保管用マニフェストを必要な場合は、積替え保管施設を経由する場合です。

積替え保管を経由する場合というのは、運搬車両に積み込んだ廃棄物は処分会社へ直行するのが

一般的ですが、何らかの理由で収集運搬に付随する許可を取得している「積替え保管」のある施設を

経由し、中間処分場に行くと言うことがあります。

この流れが積替え保管を経由すると言います。

この場合に積替え保管用マニフェストを使用します。

ちなみに積替え保管施設を経由する利点をあげてみましょう。

例えば廃棄物が少量しかない場合、まだまだ荷物は詰めるのに

それだけでも同じ1工程かかってしまい、とても運搬効率が悪いです。

また、別々の処分場に行くものであれば、行き先ごとに車両が必要になります。

そんな時に、積替え保管を経由すれば、同じ処分場で処分できないものを一緒に積み、

積替え保管施設で行き先を変えることができるので、この運搬効率がよくなります。

排出事業者にとっては直行するよりもコスト削減になることもありますし、

余分なエネルギーを使用せず、排気ガスの発生抑制にもつながり、環境にもやさしい行動になります。

積替え保管用マニフェストの書き方

マニフェストに記載する事項は、どのマニフェストも同じです。

マニフェストの法定記載事項は、以下の通りです。

・管理票の交付年月日及び交付番号

・管理票の交付を担当した者の氏名

・(排出事業者の)氏名又は名称及び住所

・産業廃棄物を排出した事業場の名称及び住所

・産業廃棄物の種類(石綿含有産業廃棄物が含まれる場合はその旨を含む)

・産業廃棄物の数量

・産業廃棄物の荷姿

・当該産業廃棄物に係る最終処分を行う場所の所在地

積替え保管する際には、積替え保管場所も必要です。

実際の積替え保管用マニフェストを見てみましょう。

例）排出事業者がジェイ・ポートの積替え保管施設に持込した

排出事業者：花丸商事株式会社

排出事業場：花丸商事株式会社鶴見倉庫

収集運搬業者：株式会社ジェイ・ポート

積替え保管場所：株式会社ジェイ・ポート鶴見工場

中間処分場所：株式会社ジェイ・ポート此花工場

 

 

まとめ

そもそも、なぜ、マニフェストという書類があるのか？それは、ずばり、

不法投棄をなくすため！です。産業廃棄物は最終処分されるまで「排出者責任」です。

ゴミを出して終わり、ではなく、最後までしっかりと管理することが法律で定められています。処理業者から戻ってきたマニフェストできちんと処分が完了したことを確認してください。ちなみに、このマニフェストは、最終処分完了後、５年間の保管義務もありますので、きちんと保管してください。

 

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